【丁子・ちょうじ】

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【丁子・ちょうじ】


 丁子はフトモモ科の植物で、一般には香辛料として知られています。すでに5~6世紀には日本にも持ち込まれたようで、奈良の正倉院にも保存されています。その形から、中国では釘を意味する「丁字」の文字があてられました。また西洋でもフランス語の釘を意味する言葉からクローヴという名が付いたと云われています。

 高価な交易品として西洋に輸出され富をもたらしたために、中国では寿福をもたらす雑宝文様として好んで描かれました。室町時代には日本にも雑宝文様が流入して、独自の宝尽くし文様となりましたが、その中の一つとして丁子文様が採り上げられています。富貴の文様を基にしていますので、瑞祥的意義を持つ家紋と考えられます。

 公家三条西家の家紋として有名です。一方で武家での使用はあまり多いとは云えませんが、上野国吉井藩松平氏が六つ丁子、越前国大野藩土井氏が右一つ丁子巴、ほか真崎氏、甲藤氏、栗栖氏、望月氏など幕臣30余氏が用いています。分布としては九州に多く見られる家紋です。