篆刻書体について 隷書、楷書、行書、草書と共に漢字五書体の一つ。 5500年程前の中国で考え出された甲骨文字が漢字のルーツと言われています。 時が下って、春秋・戦国時代には、各国で金文とし独自に発展していきました。 ただ地方ごとに文字はかなりの差異がありました。 やがて、紀元前221年始皇帝のもとに秦が全中国を統一します。 統一政策の一つとして、始皇帝は当時の秦地方で 使われていた文字(大篆と呼ばれる)を簡略化して統一書体としました。 これを小篆といい一般的に篆刻書といえばこの小篆を指します。 漢時代は主に印鑑用の書体として用いられ、 日本でも志賀島(福岡県)で江戸時代に発見された 後漢の光武帝から賜ったとされる有名な金印「漢委奴国王」も この書体で刻まれています。 そして現在、その独特の味わいが今なお好まれ 主に実印等の印鑑用書体として幅広く愛用されています。 |