「漢文」について
漢文について
日本でも孫子の兵法として広く知られ、古来より孫子を愛した名将は数多くおります。 三国志の英雄「曹操」、武田信玄、ナポレオンなどが有名です。 故曰、知彼知己、百戰不殆。 故に曰く、彼を知り己れを知れば、百戦して殆(あや)うからず。
----------- 【朱子學】少年易老學難成 日本では江戸中期(1790)時の老中松平定信が行った寛政の改革で 學問の統制を行いました。定信は儒學のうち朱子學を正學とし、他を異學と位置づけ、役人登用試験も朱子學のみにしました。これが寛政異學の禁と呼ばれる制度です。幕府直轄の昌平坂學問所では、当時の武士たちに朱子學のみを講義し、 諸藩もこれに習う風潮があったと言われています。 少年易老學難成、一寸光陰不可軽 少年老い易く學成り難し、一寸の光陰軽んず可からず 若い時代はうつろいやすく、學問いうものはなかな成就しない。それゆえ、ほんのちょっとした時間すらも、おろそかにしてはならない ----------- 【論語】學而時習之不亦説乎 論語とは、孔子(紀元前551-479)と その弟子達の対話をまとめた儒教の経典。 四書の一つ。全二十編。 中国人はもとより日本人の思想形成にも 多大な影響をもたらしました。特に江戸期、武家社会における道徳、思想の基礎を成し、幼少期より武士必読の書とされて来ました。孔子の説く「仁」はあらゆる徳目の頂点にあり、人が生きて行く上での理想の善を、簡潔かつ含蓄深い 言葉を使って教え示しています。 「宇宙第一の書」とも言われ、遠い過去から遥かな未来へと伝承されて行くべき、東洋が誇る伝統遺産と言えます。 <論語>學而編 第一 子曰、學而時習之、不亦説乎。 子曰(のたま)わく、學びて時に之を習う、亦説(よろこ)ばしからずや。 學んだことを繰り返し実践していると、自然にいい習慣が身について来る。 これは何とも嬉しいことではないか。 志を同じくする友がはるばる遠方からたずねて来て、忽ち意気投合して語り合う。 これは何とも楽しいことではないか。世間に認められようが認められまいが、そんなことは気にせず一層研鑽に励む。 これは何とも立派なことではあるまいか。 |