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【柊・ひいらぎ】

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【柊・ひいらぎ】


 柊は古くから節分の行事に関わる神聖なる木です。節分とは季節を分けるという意味の言葉で、江戸時代以降は立春の前日のことを指すようになりましたが、本来は四季を区切るという意味があります。節分の豆まきは中国では紀元前から行われていて、日本で「鬼やらい」とも云われて疫病などをもたらす邪鬼を追いはらう儀式、「追儺(ついな)」と混ざり合って現代に伝えられています。

 最近はあまり見かけなくなりましたが、柊と鰯(いわし)を戸口に立てるのも門守りという鬼を追い払う魔除けの呪(まじな)いでした。その尖った葉の先で鬼の目を突くということで柊の葉が使われているようです。

 このように柊は家を守ることを願って家紋に採用されたと考えられています。江戸大名は近江国仁正寺藩の市橋氏、下野国黒羽藩大関氏、幕臣では山本氏、林氏、小出氏、早川氏、日下部氏などが用いています。東日本よりも西日本に多く見られる家紋です。

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