「阿闍梨」について
阿闍梨(あじゃり)について 密教修行における荒行のひとつ「回峰行」という修行があります。 「回峰行」とは毎日休むことなく比叡山の峰をめぐり歩く修行です。 午前2時、白装束に身を包み、腰には降魔の剣を付けて、漆黒の闇に閉ざされた 比叡山に点在する堂、木、水など、あらゆるものに一人で礼拝してまわります。 その荒行を700日目の堂入り成し遂げた行者を「阿闍梨」、 千日を満行した行者は「大阿闍梨」と呼ばれます。 鬼人のごとく山中を飛ぶように歩くという千日回峰行は荒行中の荒行であり、 戦後、この荒行を満行した僧はわずか七人しかおりません。 千日回峰行は7年間かけて行われ、
最後の100日は75日をもって満行となり、残りの25日は一生かけての行となります。 「堂入り」とは9日間、食と水を断ち、眠らず、横にもならず、 ただひたすら真言を唱え、不動明王と同体になろうとする修行です。 現在、藤波行者がこの千日回峰行に挑み、大津市の宝珠院住職で、2003年9月18日、 9年ぶり戦後12人目の千日回峰行の達成者となりました。 |
用語解説
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